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爆クラ<第9夜>「美男クラシック」ゲスト:小田島久恵


ミケランジェロに暗く惹かれし少年期 肉にひそまるる修羅まだ知らず

 春日井健

 爆音で聴くクラシックこと「爆クラ」は、本年度、ほぼ月イチで開催して行きますので、今年もどうぞ、ご贔屓によろしくお願いいたします。


 さて、爆クラの仕事始めは、2月15日(水)。年頭早々、かなり過激なプログラムを組ませていただきました。


 そう、題して「美男クラシック」。やっちまったナー(by クールポコ。ちと古いか)という特集ですが(春日井健の短歌の意味が分かっていただけましたでしょうか)、爆クラはあくまで音が基本。


 およそ、美男と言う言葉が意味する情感、質感、触感、シズル感すべてを、クラシック音楽とその作曲家、 演奏家の中から抽出。顔だけでなく、いや顔も含めて、 その馥郁たる香りを味わい尽くすという官能の一夜、でございます。

 と、こういう見立ては、それなりの通人のセレクターとトークが必定! と言うわけで、ゲストには、ロッキングオン、スタジオボイスで健筆をふるい、この数年、オペラを中心にクラシック分野に進出し、この度「オペラティック! 女子的オペラ鑑賞のススメ」を上梓する小田島久恵さん。

 ファッションとロックを小気味よく横断しつつチャーミングな文体は私もファンだったのですが、こういう女性が目利きになってくると、よりクラシックの魅力が多面的に伝えられることとなるので、業界も数倍楽しくなる。

 さて、「美男クラシック」ですが小田島女史によると、「クラシック業界に美男が多いのは、ナルシズムが必要な究極の自己鍛錬の世界だからです」だそう。「デリカシー、美意識、バランス感覚……、クラシックの世界に生きていると必然的に”美”について考える頻度が増え、平均的な男脳を越えた”美”脳になるんですよっ」と、何だか、イメトレっぽくもなってきちゃった。

 

●参考資料


パツキン、16歳のポーランド人美少年ピアニスト、ヤン・リシエツキ。

アンタ、この顔でショパンを弾かれた日にゃ……(ピアノ界代表)。


↑コッテリ美男。ヨナス・カウフマン。

「トスカ〜 Recondita armonia」典型的なテノール

顔。(オペラ界代表)


↑男も女も両方イケます。御大レナード・バーンスタイン。

「ラブソティーインブルー」(でも、このクラリネット、よくスィングするなぁ)(老けセン界代表)


 タイトルコンセプトを電話で伝えた瞬間、もはや「山」「川」ってなもので、何のすり合わせも必要なし。皆さんご納得のセレクトと、小田島、湯山のワンアンドオンリーなマニア好みの双方にて、ガンガンに攻めていきます。男好きの女性の方はもちろんのこと、男好きの男性の方、腐女子、老けセン、見立て好き、嘆美派の皆様、是非、クラシック界の”美男”たちと、バーチャルデートして見ませんか?

 教養としてのクラシックではなく、ドミューンに親しんだクラブ耳を持つ人にこそ体験してほしい、この爆音音浴。生演奏がデフォルトだけれど、録音とオーディオという現代のテクノが入ってこその、音と脳と身体とのセッションを堪能して下さい。

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