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爆クラ<第35夜>「CMがクラシック音楽のパトロンだった時代」ゲスト:吉江一男


 ギョーカイ人、文化系必見のクールジャパンな音楽史。

 ショパンのピアノ前奏曲第7番イ長調作品28-7番といえば、すでに私たちの耳には太田胃散のCMソングとしてきこえてきてしまいます。ハイドンの交響曲「驚愕」の第二楽章だって、その響きは、あっ、「麺の達人」だ。というように、知らぬ間に、CMに使われて、耳に親しいものになっているクラシック音楽。  思えば、クラシック音楽の発注元は、教会→王侯貴族、20世紀になってからは、レコードやCDを買い、コンサートに行く大衆と推移してきました。共産圏のように、文化政策としての国家というのもあります。しかし、日本は高度成長期とバブルいう好景気の中で、広告宣伝であるCMが、ともすれば、狭い世界でしか聴かれることがない現代音楽、クラシック音楽のパトロンになり、紹介者だったということは、に知っておくべき音楽文化史のひとつなのです。  今回のゲストである、ミスターミュージック社長の吉江一男さんは、冬のリビエラ」、武田鉄矢&芦川よしみの「男と女のラブゲーム」などCM発の大ヒットを多く世に出してきた吉江さんはまた、クラシック、現代音楽を積極的にCMに起用してきた張本人。  コンセプチュアルな現代音楽作曲家たちが、CMのお題にどう回答を出してきたのか?  その現場はどうだったのか? という生の証言とともに、吉江さんの貴重な映像、音楽アーカイヴをお蔵出ししていただく、またとない一夜。  ギョーカイ人、いや文化系を自認する人間にとって、「知っておくべき音楽教養」である、日本のCMクリエイティブとクラシック音楽の関係を紐解いていきます。  教養としてのクラシックではなく、クラブカルチャーを経た耳を持つ人にこそ体験してほしい、この爆音音浴。生演奏がデフォルトだけれど、録音とオーディオという現代のテクノが入ってこその、音と脳と身体とのセッションを堪能して下さい。  予約は以下のサイトをポチって下さい。  http://shinsekai9.jp/2014/10/01/bakukura36/ 参考資料↓ マーラーの「大地の歌」をまんまテーマにし、マーラーブームの一端を担ったCM http://www.bing.com/videos/search?q=サントリー 大地の歌&go=送信&qs=n&form=QBVR&pq=サントリー+大地の歌&sc=0-8&sp=-1&sk#view=detail&mid=EB9F3E9BBE144469BB94EB9F3E9BBE144469BB94 ゲスト

吉江一男(プロデューサー/(株)ミスターミュージック代表取締役)

1948年東京生まれ。10才で突然音楽に目覚め器楽合奏や合唱に入れ込む。高校時にはビッグバンドを結成。自己流アレンジに限界を感じて本格的に作編曲法の勉強を始める。八木正生に師事し、20才でCM音楽制作会社ARAに入社。1970年ネスカフェ・ゴールドブレンド「ダ・バ・ダ」やフジテレビ「あしたのジョー」でプロデューサー・アシスタントとディレクターを経験し、72年渡米までの3年間に500本の制作をする。78年(株)ミスターミュージック設立。ヒップホップ、テクノ、パンクなど 当時のムーブメントをCMから発信するべく。加藤和彦、坂本龍一、近田春夫らを巻き込み斬新なCM音楽を制作。86年、ルーツであるクラシック魂から、間宮芳生、藤井渓子、新垣隆、杉山洋一、一ノ瀬響など、現代音楽の作曲家達を積極的にCMに起用した。ジョン・ケージが審査員参加した「MUSIC TODAY 10周年記念」のグランプリ受賞者中川俊郎は専属作曲家である。代表的なプロデュースCM音楽作品としては、冬のリビエラ(森進一)、色彩都市(大貫妙子)、男と女のラブゲーム(武田鉄矢&芦川よしみ)、いつまでも変わらぬ愛を (織田哲郎)、揺れる想い (ZARD)、小学館ピッカピカの一年生 (作曲)など。

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