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爆クラ<第10夜>「怖い! クラシック音楽」ゲスト:ゲイリー芦屋


いいかい、怖かったら怖いほど、逆にそこに飛び込むんだ!

〜岡本太郎

 爆音で聴くクラシックこと「爆クラ」も今回が第10回目。夏目漱石その耽美アナザーワールド趣味を全開させた『夢十夜』のごとく、今回のテーマは恐怖。「なぜにヒュードロドロドロは私たちをゾッとさせるのか?!」音と恐怖の関係は、人間の身体に危険を知らせる根源的な生存欲求にかかわるので、追究すればするほどに面白い。

 今回のゲストは、映画、CM、テレビドラマなど多岐にわたるテーマ音楽の作曲家であるゲイリー芦屋さん。実はゲイリーさん、黒沢清監督の『CURE』を含め、ビデオ版の『呪怨1.2』など、自身のワークも非常に恐怖オリエンテッドな方。クラシック音楽の中に潜む、恐怖の手触りを、もちろん爆音で(キャーッ!)味わい尽くす一夜です。

 そもそも、恐怖と音の関係は、根源的なモノなのか、それに加えて、文化の中で固有に培われ、生活の中で”すり込まれているモノなのか?! ゲイリー芦屋さんの頭の中にある豊富な音楽アーカイヴの中から、選ばれていくのは、リゲティ、バルトーク、メシアン、クセナキス、その他現代音楽諸々。加えて、とい古典的な楽曲の中で「恐怖」について触れている楽曲をひもといたり、20世紀の映画時代になって、映像と共に効果として使われるようになった音楽について触れてみたり、そもそもその曲が出来た理由がかなりカルトなものだったり、のもろもろが、この”第10夜”にワルブルギスの夜のように大集結します。

参考資料↓


ご存じ、「カルミナ・ブラーナ」カール・オルフ

本当に怖い「ルクス・エテルナ」ジョルジュ・リゲティ


 ゲイリーさん曰く「はっきり言って、女子はドン引きするような、ヲタな内容なんだろうと、思うんですがまあそういう作家なのでしょうがないですねー」。いやいや、女性はもう心身共にその存在自体がホラーなので(笑)、あえて自分の中のその部分をブラッシュアップするためにも是非、ご来場下さい。男性の方は、もう、自分が「よせばいいのに、貞子の謎を探ろうとする真田広之」の心境で、ぜひ。

 教養としてのクラシックではなく、ドミューンに親しんだクラブ耳を持つ人にこそ体験してほしい、この爆音音浴。生演奏がデフォルトだけれど、録音とオーディオという現代のテクノが入ってこその、音と脳と身体とのセッションを堪能して下さい。

 19:15~20時開演前には、秘密の映像が流れます。


予定選曲リスト


リゲティ/悪魔の階段 (ピアノのための作品集)

ストラヴィンスキー/疫病が私たちに襲いかかる(オペラオラトリオ「エディプス王」)

バルトーク/中国人は最後の力をふりしぼって女に飛びつく(パントマイム 中国の不思議な役人)

メシアン/恐怖を抱く(ああ、ああ、おお!)(「ミのための詩」)

リゲティ/アトモスフェール

リゲティ/ルクス・エテルナ

ストラヴィンスキー/魔王カチェスの凶悪な踊り(「火の鳥」より)

ストラヴィンスキー/悪魔の勝利の行進曲(「兵士の物語」より)

ドヴォルザーク/レクイエム「怒りの日」

ペンデレツキ/広島の犠牲者に捧げる哀歌

ラ・モンテ・ヤング/高圧送電線の降圧用変電器が見る第2の夢

オルフ/怒りの日(「時の終わりの劇)

セルジオ・レンディーネ/アレルヤ(「受難と復活」より)

ペンデレツキ/怒りの日

ジョン・コリリアーノ/アルタードステイツより何か(CDないのでアナログおこし)

ジェンキンス/怒りの日(「レクイエム」より)

ブリテン/ネジの回転(DVD)

ブラームス/交響曲1番

バッハ/憐れみ給え、わが神よ(「マタイ受難曲」より)

プロコフィエフ/悪魔的暗示”Suggestion Diabolique”(4つの小品Op.4より第4番)ショスタコーヴィチ 交響曲第13番「バビ・ヤール」

オルフ/カルミナ・ブラーナ

ブリテン/戦争レクイエム

シューベルト/魔王

モーツアルト/レクイエム怒りの日

クセナキス(曲目未定)

バルトーク/弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽


ゲスト

ゲイリー芦屋(ゲイリーあしや)

作曲家、編曲家。東京都出身。幼少の頃からクラシックピアノのレッスンを受けて育つ。中学生時代はイエロー・マジック・オーケストラ、高校生時代はバート・バカラックなどに影響を受ける。大学時代はビッグバンドジャズオーケストラに参加して活動すると共にジャズとクラシック双方の理論を学び、打ち込みによる作曲・編曲を始める。映画、ビデオ音楽としては『CURE』~『LOFT』(黒沢清監督)、『呪怨1.2』(清水崇監督)、『ラストシーン』(中田秀夫監督)『血を吸う宇宙』(佐々木浩久監督)など。テレビドラマ、番組では『ルームシェアの女』(NHK)、ピンポン!(TBS)など。

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