爆クラ<第67夜>「指揮者パーヴォ・ヤルヴィと語る、バーンスタイン・ラヴ!!!」ゲスト:パーヴォ・ヤルヴィ

 クラシック音楽の新しい聴き方を提案する、ポストクラブ時代のトーク&リスニングイベント爆クラ。なんと、NHK交響楽団の首席指揮者、パーヴォ・ヤルヴィ氏がゲスト登場です。


 パリ管弦楽団の音楽監督を歴任、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル等欧米の名門オーケストラへの客演を重ね、今最も旬な(野球でいうならば、イチローを完封した頃の松坂投手)指揮者であるパーヴォ氏。



 現在、NHK交響楽団の首席指揮者として、バーンスタイン生誕100年目に試みるのは、バーンスタイン作曲、ミュージカル、『ウェスト·サイド·ストーリー』<演奏会形式>〜シンフォニー・コンサート版〜(3月4日と6日にBunkamuraオーチャードホールにて披露)。そう、作曲家自身の手で編曲された『シンフォニック·ダンス』ではない、というのがミソ。


 バーンスタインはカラヤンと並ぶ巨匠指揮者ですが、作曲家としてもとんでもない才能の持ち主でした。それはもう、「トゥナイト」をはじめとして、ポップス界のスタンードチューンを何曲も生んだWSS(ウェスト・サイド・ストーリー)の結果を見ても明らか、しかし、案外と(というか思った通り)クラシック界の反応は冷ややかで、本人もそれが悩みで、WSSを遠ざけたという話はつとに有名です。


 「どこまでがクラシック音楽なの?」とこれ、DJ/音楽プロデューサー大沢伸一さんが前回の爆クラで発した問でした。バーンスタインは、クラシック音楽と大衆音楽の狭間で悩みましたが、今回、あえてプロードウェイ·スコアに挑む、クラシックど真ん中の俊才に、そこのところを是非聞いてみたい。(我が父・湯山昭というこれまた、キャッチーなメロディと和声センスに溢れたが故にそのアンビバレンツはよく知っているわけでして)


 実はわたくし湯山は、この年越しにベルリンに出向き、バーンスタイン楽曲と現実のオケとの衝撃とも言える現場を経験してしまいました。それは、サイモン·ラトルが指揮する大晦日のベルリン·フィル、ジルベスターコンサートでの出来事。もうもうとてつもない音楽境地を見せつけてくれた彼らが、どうにもバーンスタインの「オン・ザ・タウンより3つのダンスエピソード」など2曲に関しては「駄目」だったんですよ(マジで)。その原因は曲全篇に存在するはずのジャズのグルーヴ感の欠如、いわゆるノリの悪さ。そう、ジャズの技法とリズム感ありきのバーンスタインの作品は実は、クラシックのオーケストラの最大難曲なのではないか?!


 ジャズだけでなく、テクノワールドミュージック、ありとあらゆる音楽の音響、そして、特にビート、グルーヴ感についてについてグルメになっている私たち現代人の耳と、オーケストラの音のセンスはどう変化し、また変化しない、のか?! というあたりも、今回、パーヴォ氏と深掘りしていきたいと思います。


 あっ、もちろん、 パーヴォ氏が「尊敬するのは父(名指揮者ネーメ・ヤルヴィ)ともうひとりがバーンスタイン」と最大リスペクトを傾けるパーヴォ氏が、直接のその指導から感じた天才の素顔、指揮法の極意はもちろん、知りたいところのひとつでございます。



ゲスト

パーヴォ・ヤルヴィ(Paavo Järvi

エストニア出身。 父は名指揮者ネーメ・ヤルヴィ。生地タリンの音楽学校で指揮と打楽器を学んだ後、渡米してカーティス音楽院で研鑽を積み、ロサンゼルス・フィルハーモニックの指揮者コースではレナード·バーンスタインにも師事した。シンシナティ交響楽団音楽監督(現桂冠音楽監督)、hr交響楽団(フランクフルト放送交響楽団)首席指揮者(現桂冠指揮者) 、パリ管弦楽団音楽監督などを歴任。ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団芸術監督、エストニア国立交響楽団の芸術顧問を兼任、エストニア南海岸で毎年7月に開催されるパルヌ音楽祭とヤルヴィ・アカデミーの芸術顧問も務めている。また、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団をはじめとする欧米の名門オーケストラへの客演を重ねるなど、現代を代表する指揮者として世界を股にかけて活躍している。2015年9月にNHK交響楽団響の首席指揮者に就任。

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