爆クラ<第57夜>「考えるクラシック、を近田春夫さんと」ゲスト:近田春夫

 クラシック音楽の新しい聴き方を、クラブ仕様の音量豊かなサウンドシステムを通して提案し続けている、クラシック音楽のトーク&リスニングイベント、爆クラ。


 2016年のラスト爆クラは、ついに近田春夫さんをゲストにお招きします。70年代から現在に至るまで、ミュージシャン、音楽プロデューサー、音楽評論家、タレントと幅広い活躍を展開している彼。


 私にとって近田さんとは、バンドやソロ活動では、常にその時代においての「その先の音楽」を表現し続けてきた才人。当時、ポッブス界において、ロックやジャズのカウンターカルチャー一派から格下&無視されていた歌謡曲をロック文脈にてアプローチしたアルバムや、日本語のラップ、ヒップホップ、そして、DJ/クラブカルチャーに関しての取り組みも恐ろしいほどに早く、それが単なる愛好家としてではなく、自身の表現として発表しているところが近田さんの凄いところなのです。


 そして、近田さんと言えば、80年代初頭、雑誌「ポパイ」のコラム「THE 歌謡曲」に始まり、現在、週間文春の長期連載『考えるヒット』にも繋がる、独自の音楽評論が音楽ファンを魅了し続けてもいます。作り手の思惑などの業界事情はもとより、リリースされた楽曲が今の世相に響くことの意味から、アーティストの生理に至るまでの筆致には、いつも物書きの端くれとしては脱帽なのですよ。


 クラシック音楽はとても情報量の多い音楽だと思います。ポッブスと同様、いいメロディー、洒落た和音を含んでいますし、ロックが持つパワーやドラマチック性ももちろんある。DJ/クラブミュージックに至っては、DJのロングセットにおける構造は交響曲のそれに他大変に似ています。


 しかし、それらの音楽と圧倒的に違う的も多々あり、そのふたつの観点から、一度クラシック音楽を考えてみたいと思っていたわけでして、近田さんの豊饒なポッブスアーカイブそして、「難解を上位に、軽さと解りやすさを下位に」置きがちな権威主義から全く自由な「近田耳」が果たしてクラシック音楽をどのように、感じていただけるのか?   興味は尽きません。


 しかしながら、この回、私のクラシック選曲のセンスも大いに問われることになるので、全力を挙げて、近田さんの耳に届き、心に突き刺さるクラシック音源を選ぶ所存なーり!!



ゲスト

近田春夫(ちかだはるお)

日本のミュージシャン、作曲家、音楽プロデューサー、音楽評論家、タレントである。京都精華大学ポピュラーカルチャー学部ポピュラーカルチャー学科音楽コース教授。大学在学中よりバンド活動を始める。ロックンロール、歌謡曲、CM音楽、ヒップホップ、サイトランスなどなど、そのつど好奇心のおもむくまま、作詞、作曲、編曲、ライブ活動を行っている。アルバムは、近田春夫 『天然の美』、ビブラトーンズ 『VIBRA-ROCK』、President BPM featuring TINNIE PUNX and F.O.E 『HEAVY』など。著作に『気分は歌謡曲』(インターソング / 雄山閣出版)、『考えるヒット』(文藝春秋)、『定本 気分は歌謡曲』(文藝春秋)、『僕の読書感想文』(国書刊行会)ほか。連載『考えるヒット』(週刊文春)、レギュラー番組『ロックンローラー近田春夫の歌謡曲って何だ?』(NHKラジオ第一放送)。

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